自分のことを褒めることが出来ていたり、何気なくストレスや嫌なことから上手に逃げれることの出来る人がいますよね。
例えば、
- 余計な仕事をせずにしっかりと仕事は仕事。プライベートはプライベートと分けることが出来ている
- 愚痴を言っている場面や不満が飛び交っているところには行かない
- ストレスから上手に逃げれている
- 自分の限界を知っている
こんな人は周りにいませんか?
こういう人の共通していることは「メタ認知能力」というものが高い人なんです。
そして、セルフイメージも高い。
また、最近だと、ハイパフォーマーの人に必ず共通しているのがメタ認知能力の高さなんです。
幸せに生きている人、コミュニケーションが上手な人にも、このメタ認知能力の高さが共通しています。
メタ認知とは?
1970年代にアメリカンの心理学者であるジョン・H・フラベルという人が定義し広めた専門用語です。
「メタ認知」とは、自分の認知活動(知覚・情動・記憶・思考・VAKなど)を客観的に自分を見て、
その自分を評価した上で制御することメタとは、ギリシャ語で「高次の〜」「〇〇〇を超えた」という意味があります。
中々ムズかしくて、イメージしにくいと思うので、もっと簡単に言うと、
- 「認知を認知する」
- 「知っていることを知る」
- 「自分を第三者の目で客観視することが出来る」
ということなんです。
もっと砕くと、「幽体離脱のように、寝ている自分見ている幽霊」ということではないでしょうか?
例えば、「今日は、人が多いなぁ」と感じることがあると思います。
これは、ただの「認知」です。自分以外の物を見たまま、感じたままを認識することです。
一方で、「今日は、イライラしているなぁ」とか、「今日はなんか気持ちが落ち込んでいるなぁ」と思うこと・感じることがあります。
これこそが「メタ認知」です。
自分以外の物をみるのではなく、自分の中にある感情や気持ちを見て、
「イライラしている」「落ち込んでいる 」と自分の感情の状態や心理状態を分かることが出来る・感じることが出来る・キャッチすることが出来ている状態がメタ認知です。
さらにもっと深く考えると、
- 「私今、イライラしているから話しかけないほうがいいよ」
- 「私今落ち込んでいるからそっとしておいて」
と自分のメタ認知を分かることが出来て、周りや環境に伝えることが出来ている。
また、メタ認知をすることが出来ていない状態というのが、「なんか心がすごく重い」「なんでこんなに暗くなっているのかわからない」「どこが分からないのが分からない」と感じてしまうとき。
これは、メタ認知能力があまり出来ていない状態のことを表しています。
メタ認知は二種類に分けることが出来る
メタ認知には、2つの種類が分けられるのかなと私は考えました。それは、行動面と心の部分に分けることが出来ると思います。
行動面のメタ認知
行動面のメタ認知とは、「自分の長所・短所・得意なこと・苦手なこと」など「自分自身のこと」を知っていることだと思っています。
例えば、勉強面だと「英語が苦手だ」とか、「ついネガティブ思考に考えてしまう」などと、自分のことを知っていることもメタ認知能力です。
言葉を変えると、自己理解とも言えると思います。
つまり、自分のことを知っていたり、自分の得手不得手も知っていること。
こういったことを知っていることで、自分自身が行動するときや、決断をする場面にでも「行動面のメタ認知」を知っていることは大切だと思います。
心のメタ認知
心のメタ認知とは、私自身が持っている「感情・気持ち」などが、心のメタ認知だと思います。
「ネガティブに思う気持ち」「イライラ」「辛い」などといった 感情を私たちは感じていると思いますが、そういった気持ちの部分を知っていることが大切です。
自分自身の感情を知っていることで、行動面も変わっていきます。
例えば、「今日はイライラしているから人と会うのはやめよう」と思うとき、感情面を知っているからこそ、人と会うことをしないという決断をすることができますが、もし、「イライラしている自分」という感情面を知らずに、人と会ったとしたら、会った相手はなにかしら嫌な印象を持ってしまいますし、下手すると、人間関係が悪化してしまう可能性があります。
そういったことを極力さけ、自分の心のメタ認知を出来ていると、人間関係も自分自身のメンタルコントロールをしている上でも、とても大切です。
メタ認知能力が高い人と低い人の違い
メタ認知能力は、自分自身のことを客観視するだけではなくて、自分が今考えている思考や感情、または能力を知っていると、行動を変えたり、自分の置かれている現状を改善することが出来ます。
ここまでメタ認知に対しての知識をお話してみましたが、メタ認知が高い人と低い人の違いはなんでしょうか?
メタ認知能力が高い人
メタ認知能力が高い人とは、今の自分を客観視することが出来てコントロール出来る人のことを言います。
例えば、
- 相手への気配りが出来て、いい距離感・バウンダリーをしっかり引くができる
- 自分には出来ないことを素直に認めて、他の人におねがいすることが出来る
- 計画性が高く、ここぞという場面に強い
- 自分のスキルアップや能力を向上させている
- 自分のネガティブな思考・感情に向き合って、適切な対応をすることが出来ている
- 感情のコントロールが上手い
ここには書いてないものもたくさんありますが、メタ認知能力が高い人には、こういった特徴があります。
こういった人の行動には、自分の能力に対して、「何が出来ていて、出来ていない」「自分の得意なこと・苦手なこと」という、自分の行動面のメタ認知能力を知っているからです。
メタ認知能力が低い人
よく、メタ認知能力が低い人は、「EQ(心の知能指数)が低い」とか「自分のことを理解していない」と言われていますが、そうではありません。
ただ、そういったことを考えるということをしていなかっただけです。
メタ認知能力が低い人
- 人の話を聞かず一方的に話してしまう
- 言っていることと行動が一致していない
- ネガティブ思考が強くて、認知が歪んでしまっている
- 感情的になりやすい
- 人間関係がギクシャクしてしまっている
どうでしょうか?
自分のこともそうですが、周りの人にもこういったことが含まれている人はいませんか?
「いるなぁ〜」って思った方がいたら、今メタ認知能力が少し高まった証拠です!それは、客観視出来たからです!
メタ認知能力が低いと思ってしまった人がいると思いますが、決して落ち込まないでください。
メタ認知能力は必ず高めることが出来ます。
メタ認知を鍛える方法!
ここまで、メタ認知能力について書いていました。これからは、生活をしている間にできるメタ認知能力の高め方を書きます。
自分の行動をモニタリングする
心理学では、「リフレクション」といいます。
つまり、一日の5分でもいいので、行動を振り返ることが、メタ認知能力を高める方法になります。
では、どうやって振り返ればいいのか?
行動の振り返りの仕方
- 今日体験した出来事を書く・思い巡らす
- 今日一日過ごして感じたこと
- 振り返ってわかったこと
まずは、この3つの振り返りをしていくことで、自然と自分の一日の行動を客観視することができます。
また、アファメーションもありだと思います。
自分の行動を振り返りながら自分のことほめていく。一石二鳥だと思います。
ちなみにわたしは、振り返りながらアファメーションを毎日しています。
日記を書くことでメタ認知能力が高くなっていく
日記を書くことで、考えていることや振り返りを「言語化」することが出来ます。
日記の内容は、なんでもいいです。
「今日はお腹がずっとすいてた」とか「今日は朝からイライラしていたなー」と書くことで、より、自分の思考を整理することが出来き、より一層自分のことを客観視することが出来ます。
また、感情日記も一つのメタ認知能力を上げる有効なツールです!
瞑想する時間をとる
いま流行っている「マインドフルネス(瞑想)」これもすごく有効的なメタ認知能力を鍛える方法の一つです。
そっと床や椅子に座って、目を閉じる。息を7秒かけて吸って、10秒かけて息を吐く。
これだけでも、思考や感情が整理されます。さらに、こうった動画をかけながら瞑想の時間を過ごすとなお良いです。
まとめ
今回は「メタ認知能力」について書いてみました。
メタ認知能力は、人間関係や会社での上司や部下とのコミュニケーションにも役立っていきますし、恋人関係・家族関係においても、自分自身が「メタ認知能力」を高めていくと、より豊かになっていきます。
「メタ認知能力を高めて行くこと」「自分のメタ認知能力を知っていくこと」
これは、私達がより豊かに生きていくには大切なことです。ぜひ、意識してみましょう。
意識していくいことからすべては始まっていきますよ!