皆さんは、バウンダリーという言葉を知っていますか?
バウンダリーとは、心理学用語で、「自分と他人との境界線を引くこと」という意味があります。
私たちが、自分と他人との境界線を守っていないことで、心のストレスがどんどんと溜まっていきます。
そして、自分が守っていたいことや領域を、他人の人が入ることで、私たちはストレスが溜まっていきます。
例えば、自分の部屋で勉強をしたり一人で過ごす時間を取っていたと思い、突然と親が入って来て、部屋の掃除やあれこれ言われたことってありませんか?
私は、よくあって、「なんで一人になっているのに、勝手に入ってくるんだよ!」と思って、勝手に入ってくる親によく怒りを抱えていました。
実は、なんの変哲もないこの事って実は、バウンダリーを超えているんですよ。
自分の部屋という、自分の領域に許可なく、また気持ちを察することなく、勝手に入ってくることは、
バウンダリー(自分と他人の境界線を引く)ことを破っているのです!!!
バウンダリーとは
バウンダリーとは、英語で、「Boundary」そう、英語でも、「境界」という意味になっています。
先程も言ったように、バウンダリーは「自分と他人の境界線を引くこと」がバウンダリーです。
物で例えるとわかりやすいと思います。
よく自分のものがあるのに、人の物を使ったりする人っていませんか?
「えー、なんでこの人は自分の物があるのに、勝手に人のものを使うんだろう」って思いますよね。
これが、まさにバウンダリーが引けていない人の行動です。
自分の物と他人の物のハッキリとした境界線が引けていない・わからないんです。
他人の境界線を破ったときに、その破られた人の気持ちを知らない。
自分がそうされたときに、何も感じないからこそ、人のバウンダリーに入ってしまうことが多いのです。
ドラえもんに出てくるジャイアンがまさに、バウンダリーが崩壊している象徴ですね。
のび太くんはジャイアンに急に呼び出され、連れて行かれるシーンがありますよね。これがまさに、バウンダリー(境界線)がお互いに引けていない象徴です。
バウンダリーを引くことのメリットとデメリット
バウンダリーを引くことで、たくさんのメリットがあります。
バウンダリーを引くことで、
- 人の問題を自分の問題にする必要がなくなること
- 人の責任を自分の責任のように思わなくなること
- 人がやるべきことを自分がやらなくていいこと
これらのことが、バウンダリーを引くことで得ることが出来るものです。
先程も言ったように、「自分と他人の境界線を引くこと」です。
もう人の問題を自分の問題のようにしなくてもいいのです。バウンダリーを引くことで、自分のストレスがどんどんと少なくなっていきます。
よくテレビでは、ストレス社会という言葉を目にしますが、ある意味ストレスを抱えてしまう時は、バウンダリーを超えているのかもしれません。
バウンダリーを引くことのメリット
では、バウンダリーを引くとどんなメリットがあるのでしょうか?
あくまでもこれは、一例です。こういったものをバウンダリーを引くことで、得られることだと思います。
バウンダリーを引くことで得られるものは、「自分」というものです。
自分の健康を守ることが出来ますし、自分の心をも守ることが出来ます。
バウンダリーを引くことで、極端なことを言ってしまえば、
相手の言うことなんか聞かなくていいし、相手の表情を読み取る必要性がなくなります。
それがあるために、自分の思ったことややりたいことを優先することが出来るんです。
バウンダリーを引くことのデメリット
では、バウンダリーを引くことにどんなデメリットがあるのでしょうか?
- 相手や自分が冷たいと思わせてしまう
- 人付き合い悪いとか、最近ドライだねと言われやすくなる
1と2は似たような表現になりますが、これぐらいがバウンダリーを引くことで起こり得るデメリットではないでしょうか。
でも、相手が冷たいように感じたり、ドライだねと言われたとしても、
その感情は相手の感情です。その感情を自分のもにしなくていいのです。
と言いつつも、相手の感情をつい取り込んでしまったり、気になるのが私たちでもあるので、
そこは相手との距離感を見つつ、また、自分の感情を温めつつ、しっかりとバウンダリーをひくことではないでしょうか。
メリットとデメリットを比べるとわかるのですが、バウンダリーを引くことって実はメリットしかないのです。
バウンダリーの種類
バウンダリーには、2つの種類があります。
それは、
「距離・場所のバウンダリー」
と
「感情・心理的バウンダリー」
の2つに分ける事ができます
距離・場所のバウンダリー
距離・場所のバウンダリーとは、時間や場所から切り離れるということです。
例えば、相手と距離を取りたいときに、同じ空間にいるとどうしてもバウンダリーが崩壊してしまいます。
逆を言えば、同じ空間にいなければ、相手と自分の境界線は崩壊することはありません。
なので、もし、相手とバウンダリーを引きたいときに、しれっと違う場所に移ることが距離・場所のバウンダリーになります。
時間も同じですね。相手が居ない時間を見計らうこともひとつです。
一見、相手を避けているように見えるのが、距離と場所のバウンダリーになりますが、バウンダリーを引くためには、大切なことです。
距離・場所のバウンダリーとは、違う時間や空間にいることです。
感情・心理的バウンダリー
感情的バウンダリーとは、相手の気持ちや顔色、相手が考えていることを自分に取り込まないで、
「相手の感情や気持ちは相手の問題。自分の問題ではない」ということです。
つい私たちは、人の感情や表情・顔色を伺ってしまい、相手が嫌にならないようにとか相手が気を落とさないように伺ってしまい、行動してしまいます。
ですが、それは、一見相手のためや相手に気を使って出来ている行動だと思いますが、実は感情的にバウンダリーを引くことが出来ていない証拠でもあり、
自分のバウンダリーの領域を守ることが出来ていません。
バウンダリーを超えることってなに?
では、バウンダリーを超える(バウンダリーオーバー)とはどういったことなのか。
家庭でよくあることにフォーカスをしてみて、バウンダリーオーバーを見てみたいと思います。
どうでしょうか?よくある日常の一面ではありますが、
実は、これらのことは、バウンダリーを超えている(バウンダリーオーバー)なんです。
では、妻が夫の脱ぎ散らかした洗濯物を片付けるをフォーカスしてみたいと思います。
一見、「家族なんだから当たり前でしょー」って思うかもしれません。
ですが、夫の脱ぎ散らかした洗濯物というのは、本来夫自身がやらないといけないものです。
それを、奥様方がやるということは、バウンダリーの世界で言うと、バウンダリーを超えています。
夫も自立している人ですし、いくら夫婦関係だとしても、何が何でもすべて妻がやらないといけないというのは、ありません。
夫自身は自分が着ていたものはしっかりと自分でやる必要があるんです。
バウンダリーの原則は、「自分は自分。相手は相手」というのがあります。
ポイント
「服を脱いだのは相手であり、脱ぎっぱなしにすることで着る服がなくなり、それを困るのは相手の問題です。
なんで、服がないんだと怒る夫がいたならば、自分で脱いだものは洗濯機に入れないからでしょ。と言い返せることが出来ますし、
奥様は脱ぎっぱなしの服から匂いが出たとしても、ぐっと耐えて、夫が自発的にまた、人に言われないで行動することが出来るようになるまでずっと待つことこそが、
バウンダリーを引くこと、お互いが自立しあえる関係になっていくことが、バウンダリーの良きものなのです。
まず、バウンダリーを引くことで、もっとも大切なものは、「相手の問題・行動を自分のものにしない」ということです。
つまり「人は人、自分は自分」という考えを持っていくことから、バウンダリーを引くことが始まります。
そして、バウンダリーで問題が起こることは、自分や相手がバウンダリーを超えることに悪気はないことや自覚をしていないことなんです。
特に、注意をしないと行けないのは、「あなたのためを思って」というセリフを言ってくる人なんです。
本人は善意で動いているつもりなのかもしれません。
ですが、そのセリフの背後にある欲求は、「自分の欲求を満たしたい・自分の思う通りに人を動かしたい」ということなんです。
ですが、バウンダリーは、自然に解決できるものではありません。
自分が何かしらのアクションや行動・意識を持っていないとバウンダリーの問題を解決することが出来ません。
だからこそ、自分の意識を、「人は人、自分は自分」という考え・思いを持ち続けないといけません。
では、どうやってバウンダリーを引くことをすればいいのか?
バウンダリーの引き方
では実際にどうやったらバウンダリーを引くことができるのでしょうか?
これらのことをすることで、バウンダリーを引くことが出来ます。
極論かもしれませんが、1の「相手との関係を断ち切る」というのは、もっともバウンダリーを引くことが出来ます。
ただ、いきなり相手との関係を断ち切るというのは、無理です。
なので、少しずつ相手との距離を離したりすることをおすすめします。
まとめ
このご時世、SNSやコミュニケーションが優位にされています。
その中で、つい自分のことを置き去りにして、人のために自分の力を使い尽くしてしまったり、
エネルギーを取られてしまいます。
ですが、自分のバウンダリーをしっかりと守ることで無駄なエネルギーを使うことはありませんし、何よりも自分を守ることが出来ます。
ぜひ、バウンダリーをしっかりと引いて行きましょう!